ぐーたらおの日記 8th Stage 【Go straight】

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小児科専門医試験の反省

試験から二ヶ月近く経って記憶が定かでなくなりつつありますが、今更ながら振り返ってみましょう。何かの役に立つ人もいるかもしれませんし


過去問、というか上の人からの情報で


1日目 午後に筆記試験 
  一般問題80問 90分 休憩30分くらい 症例問題 40問90分
 2日目 面接試験 10:00-15:00 
  一人20分の口頭試問 試験管2人(勤務医1人開業医1人)
  30分前に到着して、終了後は直帰できるので早く帰れる。
  事前に提出した30症例の中から2症例をピックアップされ、その場で自分の症例報告のコピーを渡され質問される。おそらくほぼみんな合格と思われる。終了時青い印鑑を押されたら合格。赤なら不合格もしくは再面接。たぶんきわどい人はもう一度やってくれるんだと思います。でも症例のまとめで点数が足りなかったらそもそも不合格になっちゃうけど…

筆記試験
① 一般問題について
時事問題が多く入っている。(認定こども園について、幼稚園と保育園について、脳死判定について、臓器移植についてなど)これに関しては予想不可能なので、実力で答えるしかない。医師の労働基準について(時間外労働時間制限、有給休暇の日数など←知らないよ…)、小児保健全般(感染症出席停止基準 出生率や乳児死亡率 予防接種についてなど)も出題されました。
電解質問題、内分泌疾患、先天性代謝疾患などが例年決まって出題されてます。基本的には過去問や100%で復習して暗記していればとれるのでマストです。遺伝形式を問うものも出ます。また酵素補充療法の適応やトリプレットリピート病についても出題。感染症や発達については通常の研修内容でカバーしているので、おそらく大丈夫。しかし乳健でみないような1.5歳以上の発達については一度見直しをお勧めします。
新生児の5症例を上げて疾患の対応を10の答えから選ばせるものが最後に出題。同様に成長曲線を見て回答するものが5題出ました。それほど難しくない。
② 症例問題について
覚えている範囲での出題内容
偽性副甲状腺機能低下症 
ゴーシェ細胞の骨髄写真 
ピボキシル基低血糖 
小児外科疾患エコー(腸重積、虫垂炎、卵巣腫瘍、水腎症、胆道拡張症の中から正しいもの) 
精巣捻転精巣上体炎の外観写真 
ASDの心電図で治療選択 手術適応
ADHDの治療薬2剤
SIADHの治療
憤怒けいれん 
ALLの骨髄写真
ITPの骨髄写真
気道異物のレントゲンで治療法 
新生児クラミジア感染のレントゲン 
JIA
エルシニア腎不全 
急性糸球体腎炎の治療 
先天性疾患のムンテラ 
夜驚症 
くる病の特徴と治療 
ターナーの臨床症状 
院内感染対策 
クリプトコッカス墨汁染色 
把握反射の写真と支配中枢 
糖尿病性ケトアシドーシスの治療 
腸重積のエコーとレントゲン 
溶連菌のイチゴ舌と咽頭所見でGASの特徴
高IgM血症
自閉症
Willmsの転移部位
NTEDの特徴
欠神発作の脳波をみて治療を選択
ラテックスアレルギー
ちなみに2011年の症例問題の内容はこちら
HSP
突発性発疹
Turner症候群の低身長の治療適応
幽門狭窄2問
Burton型免疫不全+エンテロウィルス感染
SCID
神経性食思不振症
自閉症
ヘルペス脳炎
アトピー性皮膚炎
アナフィラキシーの対応
非代償性ショックの初期対応
Fallot四徴症のエコー画像
総肺静脈還流異常症のエコー
ニーマン・ピック?Gaucher病?
思春期早発の成長曲線問題
MELAS
肝芽腫
皮膚筋炎の特徴
ケトーシスの鑑別
結核
薬疹
マイコプラズマ+喘息発作の治療
副腎皮質白質ジストロフィー
West症候群の脳波から予後を選ぶ問題
UTI+VURの画像
IgA腎症と思われる血尿たんぱく尿の問題
HUS
NTED
VREに関する感染予防
JIA
亜鉛欠乏の皮膚所見
喘息+気胸


という情報がありまして、まあ普通に勉強すれば大丈夫だろうと思って、ステップとイヤーノートと市販の小児科専門医の問題集で勉強してたのですが、実際に出たのは


Q.鉄欠乏性貧血で治療終了の判断に使うのはどれか? Hb 血清鉄 等々

A.たぶんフェリチン


Q.小球性低色素性貧血はどれか?2つ選べ 再生不良性貧血 MDS 鉄欠乏性貧血 サラセミア 後1個何か

A.サラセミアと鉄欠


といった比較的答えやすいものから

Q.PGE1が必要でないものはどれか? HLHS CoA離断複合 TA TAPVR PA
 
A.TAPVR


Q.SGA性低身長の特徴を2つ選べ SGAの10-15%が該当する IGF-1が高値になる 将来メタボリックシンドロームを発症しやすい 他明らかに違うの2つ

A.SGAの10-15% 将来メタボリックシンドロームになる(DOHaDか、これはまだ海外でしかデータがないはずだけど)


Q.PKUの人が摂取してはいけないのはどれか アスパルテーム キシリトール などなど

A.アスパルテーム(そんなん初めて知ったよ)


Q.(女の子の写真1枚)低身長の子です、この子に検査は何をしますか?

A.どうもNoonan症候群だったらしい(翼状頚より)、そりゃわかんない。心エコーと何か1つ


Q.(差し口の写真)花火を土手で座ってみていた、数日後から発熱あり、どの薬剤を使うか?

A.テトラサイクリン(SFTSを意識したのだろう)


Q.母親が妊娠中感冒症状と発疹が出ていた、この子が将来発症する疾患は?

A.精神発達遅滞(CRS、これもtopicを持ってきた)


Q.風疹の合併症は?

A.脳炎ともう1つ何か



Q.4Lの酸素ボンベがあります。圧は5MPaです。3.4L/minで流した場合、残り何分でしょう?なお安全係数を0.8とする(ちょっと数字が違うかも)

A.45分(ここを参考に、試験会場でかなり焦った問題、出てきた数字をかけて割って出てきたものを選んだ)


Q.McCune-Albright症候群について正しいのはどれか? 

A.G蛋白の異常である、骨変形がみられる、(線維腫がみられるは×)


Q.これの折れ線グラフバージョンが5個あって、このなかでロタウイルスはどれでしょう?

A.年末にピークがあるやつか、年末と年始の2個にピークがあるやつかどっちかだと思うけど、分かるわけないよ~

Q.(内臓逆位っぽいレントゲン写真)主訴:痰が多い、この子の疾患について正しいものを1個選べ

A.Kartagener症候群なので、男性不妊があるが正解、確定診断は遺伝子診断であるを選んだけど本当は気道生検(ていうかKartagener症候群って普通みたことないような…)


Q.(日齢1くらいの子のレントゲン、coil-upあり、胃泡や腸管ガスがみえているのでTFあり)、口から泡を吹いている、全身状態は今のところ悪くなさそう、この子の処置で正しいのは?

A.まず胃瘻を作るか、それともVATER連合の検索をするかの2択で相当悩んだ。隣の席の小児外科医曰く、long-gapでなければ一期的に繋げるのでその他の合併症(先天性心疾患など含めて)を検索するのが先じゃないかというお答えを頂きました。(先天性食道閉鎖も治療まで見たことある人は少ないような…)


Q.生後1ヶ月弱の調停出生体重児がNECになりました、血ガスやCRPは高くありません、門脈ガスはあります。治療方針は?

A.Bell分類の2なので、絶食と抗菌薬静注、手術はまだしない


Q.白血病の病名5個、このうち寛解後に骨髄移植をするのはどれか、2つ選べ

A.選択肢を全く覚えていないので不明、全く分からんかった


Q.代謝性疾患5個(von Gierke病やGaucher病など)、この中で骨髄移植が不要なのはどれか

A.von Gierke病


Q.15染色体のメチル化異常のある児でおこる症状は?

A.選択肢忘れた。出ると思ったPrader-Willi症候群、最初からそう書けばよいものを


Q.エコー写真5個、この中で虫垂炎はどれか?

A.みたことあれば、すぐ分かる。他にはtarget signや肥厚性幽門狭窄症の写真など


Q.肥厚性幽門狭窄症の児、代謝性アルカローシスあり、に対する輸液の組成はどれがよいか?

A.Kありで始めるのがよいのかよくないのか不明だけど、素直にK無しで初期輸液が良かったのだろうか


Q.代謝性アシドーシスの血液ガス所見、この疾患は?

A.アニオンギャップを計算すると開大していないので、RTA、出ると思った


Q.新生児で多尿あり、レニン・アルドステロン・ADHはいずれも基準値以上、電解質のデータもあり。この疾患は?

A.新生児Bartter症候群、出ると思った


Q.頭部CTで石灰化の写真、木の葉状白斑のある児、この疾患の遺伝様式は?

A.AD


Q.家系図、第一世代の夫婦の1人と第二世代4人兄弟の内二人とそれぞれの子どもに一人ずつ発症している、この遺伝様式と同じ疾患はどれか?

A.ADなのでHS


Q.胸骨圧迫について正しい物を選べ

A.胸骨を圧迫する。なんだそりゃという問題、間違えて1分間に60回を一瞬選びそうになった自分はバカ


Q.10個の血液疾患が選択肢にあり。問題文は1行程度


1.忘れた

2.生後3ヶ月の児の出血傾向、PT・APTT延長、Vit. K欠乏

3.忘れた

4.幼児の血小板減少、ITP


Q.10個の代謝性疾患が選択肢にあり。問題文は1行程度

1.生後1日くらいの新生児の嘔吐、メチルマロン酸血症

2.生後6ヶ月で徐々に元気がなくなった、表情がない、Gaucher病?

3.3歳での高CK血症、VLCAD欠損症?

4.忘れた


奇問

Q.重症心身障害児の人が呼吸不全で運ばれてきた、今すぐ気管挿管が必要です。普段母親は仕事に行っていて祖母が面倒をみている。今は祖母が連れてきています。さて、誰にどのように説明しますか?


1.気管挿管が終わってから本人と祖母に説明する
2.母親に電話で承諾を得てから気管挿管する
3.書面で祖母に同意を得てから気管挿管する
4.緊急事態なので説明は要らない
5.4,と同じようなこと


A.2か3で悩む。1は見た時に思わず笑いそうになった


良問

Q.TOF銃後の中学生。現在は心機能はほぼ問題ないが、学校生活管理指導表には「E禁」と書いてある。この子はサッカー部と美術部を希望しています。さてどのように指導しますか?

1.サッカー部も美術部も可能、体育も強い運動も可能
2.サッカー部も美術部も不可、体育も不可
3.サッカー部は不可、美術は可、体育は中等度の運動まで可
4.
5.


A.3。これは今までに管理指導表を見たことがあるかどうか、「E禁」が何を表しているかを知らないと意味不明だけど個人的には良問だと思う。しかし美術部もダメって…




というわけで今思い出せる限りはこれだけ


分野としては内分泌・代謝と遺伝が大事、感染症や循環器はあんまり出ない、事前の予想通り

ヤマはRTA、von gierke病、PraderーWilli症候群


試験会場で去年より難しいとか、事前に今年は難しくなるとか情報はありましたが、その通り






これだけでは、足りない。ステップでもイヤーノートでもいいけど疾患の基本的なことだけでなく細かいことは覚えるのが大事。PKU-アステルパームや管理指導表の問題もあるので事前に予測できないようなものもありますが、とれるものを確実におさえましょう



一方翌日にあった面接は、30個提出したレポートから2個を選んで質問されました


思い入れのある症例や論文にまでした渾身のレポートは採用されず、症例埋めの為に提出した腸重積とネフローゼ症候群が選ばれました。まあそりゃよくわからんやつよりもcommonなものでやったほうがやりやすいですね、質問する側としては


腸重積では


Q.そちらの病院ではエコー生食法で整復していますが、どれくらいの確立で整復出来ますか?圧はどれくらいかけていますか?(当院では小児外科が整復しています、大体9割くらいですかね)

Q.ロタウイルスワクチンと腸重積について知っていることを述べて下さい(治験で1万分の1程度腸重積のリスクが上昇する結果となった)

Q.症例が3歳とやや年齢高めですけど、この場合にはどのようなことを考えますか?(腫瘍、中でも悪性リンパ腫などを…)

Q.外来で浣腸はしましたか?鑑別として虫垂炎を挙げましたけど、虫垂炎が疑われる場合は浣腸はしてもよいですか?(答えられなかった)


ネフローゼ症候群では

Q.尿蛋白はどれくらい出てましたか?(尿中P/C比をレポートに記載していなかった私の完全なミスをつかれた)

Q.初診時には浮腫はごく軽度だったようですけど、ネフローゼの増悪の簡易な指標として何がありますか?(答えられず、体重増加ですね、と)

Q.水分制限と塩分制限について入院中はどうしていましたか?退院時にどのような指導を行いましたか?(あまり上手に答えられなかった…)

Q.どのような時に腎生検を考慮しますか?(ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群、または頻回再発型ネフローゼ症候群が疑われる時です

Q.HBs抗原を調べていますけど、これはどういう意味がありますか?(膜性腎症を否定するためのものと考えます)



正直どちらも得意分野ではなかったので、手応えはあまりない感じになってしまったが、雰囲気は悪くなかったとは思う


基本的な疾患のことをしっかり知っているかを確認するためのものではある


ちなみに、前に面接した人の評価が見える、A/Aという人もいればD/D(再試験?)という人もいるのが分かって不必要に動揺する



そんな感じでした。こんなの田舎の病院で上に受けたことがある人がいない環境だったら相当厳しいのでもし、あの問題はどうだったとかこういう問題もあったとか、そういうのがあればコメントを残して次代の人の役に立てば、と
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COMMENT

質問してもいいですか?

専門医試験、落ちてしまいました…
唐突に質問してごめんなさい。

問題の予想はどういったところを参考にされましたか?
私の勉強不足なんでしょうけど、よく出ていた、PWSなんかは別にして、傾向と対策でオススメがあれば、よろしくお願いします。
来年に向けて、教えてもらえたらうれしいです。

| 小児科医? | 2013/12/28 18:55 | URL |

No title

>小児科医? さん

参考になるかはわかりませんが私見でよければ

僕は、上に書いてあった先輩の情報と問題集からの感触で、本文と同じですがやはり

・内分泌・代謝
・遺伝

ここがヤマではないかと思いました

・試験に作りやすそう
・こども病院などの専門病院はともかく一般的な病院ではあまりやってないところが多そうなので、差が付きそう(感染症やアレルギーは大体皆知識があるので差が付かなさそう)


その他に
・循環器や血液腫瘍、小児外科はあまり出なさそう
・小児保健はどっちみち皆分からんから差がつかないはず
・CRSやSFTSといったその年の前半で話題になったことは出そう

という予想でした

実際に勉強したことは

・小児科専門医問題集を計4回やった
・100%小児科を買って2回やった
・STEP小児科(1版古いやつ)を最初から読んで、大事そうなことを紙に書き出して覚える
・イヤーノート(意外とよくまとまっている)をチラ見しながら最終確認する

という感じでした

内分泌・代謝は自分が専門にしようとしてある程度知識があるので、追加で勉強はあまりしませんでした
遺伝は、いろんな病気の遺伝様式をとにかく覚えるようにしました

本番は×2択が多かったですが、部分点ありとのことなのでとにかく一個でも分かるものを拾っていって、全く分からんのはさっさと捨てました


こんなところでしょうか


僕の周りでも意外な人が落ちていたりしたので、手応え通り難しかったと思います


何か参考になれば幸いです

| gootarao | 2013/12/28 20:45 | URL |

No title

お返事早くてびっくりしました!ありがとうございます。
確かに分かるものは分かる、分からないものはわからない…っていう印象でした。
最後ら辺に一問ずつ答えがずれていることに気づいて大慌てする辺り、まだまだでした…
来年はもっとしっかり勉強しようと思います。
2013年の過去問書いて、アップしてくれているのは先生ぐらいな気がします。
本当にありがとうございました。

| 小児科医? | 2013/12/29 00:55 | URL |

No title

本当は小児科学会のHPでもっとちゃんとした過去問を掲載していれば良いのですが

僕の場合はたまたま先輩が情報を残してくれたから良かったですが、大学病院や専門病院で毎年受ける人がいるようなところではおそらく過去問の蓄積をやっていると思うんですよ。自分も含めてですが、それってなんだかフェアじゃない気がするんですよね

というわけで、学会から苦情が来るまでは載せておこうかなと思っています

| gootarao | 2013/12/30 05:05 | URL |















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